《恋姫†無双》シリーズをふりかえる:《恋姫†無双》シリーズ関連本

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この記事で取り上げている本――

  • 《恋姫†無双》シリーズ関連本147冊(内訳は【筆者が実際に読んだ《恋姫†無双》関連本】に書いてあります)

この記事に書いてあること――

  • 《恋姫†無双》シリーズの関連本を147冊買った
  • 《恋姫†無双》シリーズには魅力的な世界観がある
  • 魅力①三国志の英雄たちの女性化
  • 魅力②異世界を保証する外史システム
  • 魅力③一夫多妻なハーレム形成
  • 作品の世界観が好きになることはその作品に入り込みたいという欲求である
  •  どんなコンテンツへの愛も、そのコンテンツへと費やしてきた時間によって形づくられていくもの
  • あるひとりのオタクがかつてハーレムの主人の夢を見ていたことの残像が、筆者の購入した147冊なのだ
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筆者が実際に読んだ《恋姫†無双》関連本

まず、以下の本のタイトルをご覧ください
(どんな本があるかというより、単純に本の量をご確認いただくだけで構いません)

【イベント公式ブース販売本】

  • 『真・恋姫†無双 萌将伝 ~ 外史祭典』media mix festival ファンブック

【ライトノベル】

  • 小林正親『真・恋姫無双 -乙女繚乱☆三国志演義- 蜀書・外史 -荒野の決戦!』,エンターブレイン,2009
  • 小林正親『真・恋姫無双~乙女繚乱☆三国志演義~ 呉書・外史 -海戦!邪馬台国』,エンターブレイン,2009
  • 小林正親『真・恋姫無双 ~乙女繚乱☆三国志演義~ 魏書・外史 ~胡蝶の酔夢!』,エンターブレイン,2010

【コミックアンソロジー(シリーズ)】

  • 《マジキュー4コマ 恋姫無双 -ドキッ★乙女だらけの三国志演義- 全10巻》,エンターブレイン,2007-2008
  • 《真・恋姫†無双 コミックアンソロジー 全9巻》,一迅社,2009-2010
  • 《マジキュー4コマ 真・恋姫無双 全9巻》,エンターブレイン,2009-2010
  • 《真・恋姫†無双~萌将伝~ コミックアンソロジー 全30巻》,一迅社,2010-2015
  • 《マジキュー4コマ 真・恋姫†無双 萌将伝 全20巻》,エンターブレイン,2010-2014
  • 《真・恋姫†無双 外史祭典 全10巻》,KADOKAWA/エンターブレイン,2012-2015
  • 《真・恋姫†無双~萌将伝~恋ノ祭編(アース・スターコミックス)全8巻》,泰文堂,2013- 2014
  • 《真・恋姫†無双~萌将伝~ 全26巻 (アース・スターコミックス)》,アース・スター エンターテイメント,2013-2015
  • 《真・恋姫無双 ~萌将伝~ 好色祭之巻 1~3巻 (アース・スターコミックス)》,泰文堂,2015
  • 《真・恋姫・無双~萌将伝~悶姫之巻 1~2》,アース・スターエンターテイメント,2015

【コミックアンソロジー(単行本)】

  • コンプエース編集部『真・恋姫†無双 コミックアラカルト』,角川書店,2010
  • 『真・恋姫・無双~萌将伝~画竜点睛之巻 (アース・スターコミックス)』,アース・スター エンターテイメント,2015

【単行本】

  • ひづき夜宵『恋姫・夢想~ドキッ★乙女だらけの三国志演義~ 全2巻』,アスキー・メディアワークス,2009-2011
  • むこうじまてんろ『真・恋姫†無双 ~孫呉愛史~ 全2巻』,角川書店,2010-2011
  • 火曜『真・恋姫†無双 萌将伝 ~乙女満漢全席~』,一迅社,2012
  • むこうじまてんろ『真・恋姫無双 外史-流星ガ紡グ物語- 全2巻』,エンターブレイン,2012
  • あかりりゅりゅ羽『真・恋姫†無双~乙女繚乱★三国志演義~ 全5巻』,角川書店,2012-2013
  • とく村長『真・恋姫†無双~萌将伝~とく村長編 (アース・スター コミックス)』,泰文堂,2013

【ムック】

  • 『秋葉†無双 ~ドキッ★otakuだらけの秋葉原120%活用ガイド』,ジャイ
    ブ,2009

――以上、計147

※掲載写真には筆者が所持するすべての関連本は写っていません

 

我ながら壮観です

新品で購入したとすると、税抜きで計算して¥113,403になります

およそ11万円ですね

以上の147冊がいったい何なのかというと、筆者がおよそ7年間にわたって追いかけていた《恋姫†無双》というゲーム作品に関連する本です

《恋姫†無双》シリーズについて

当時はアキバ系な趣味にどっぷりと浸かっていて、マンガやアニメやゲームに手を出しては胸の奥に「萌えもえ」な感情が起こることに幸せを感じていたのでした



《恋姫†無双》 シリーズとはBaseSonから発売されている一連のゲーム作品です



ここではシリーズ作品の全貌は書きませんが、筆者がたしなんだ原作作品をピックアップすると以下のものが挙げられます

  • 恋姫†無双 〜ドキッ☆乙女だらけの三国志演義〜(2007年1月26日発売)
  • 真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜(2008年12月26日発売)
  • 真・恋姫†無双 〜萌将伝〜(2010年7月23日発売、『真・恋姫†無双 〜乙女繚乱☆三国志演義〜』のファンディスク)

『萌将伝』というファンディスクでシリーズは一応の幕引きだと言われていましたが、それ以降もシリーズの新作は発売されています

 

シリーズには共通したあらすじがあり、作品ごと細かな違いこそあれど、全体としてはひとつの世界観を共有しています

ざ~っくりと《恋姫†無双》シリーズの大まかな説明をすると、以下のようなあらすじとなります

聖フランチェスカ学園に通う少年・北郷一刀は、ある夜、学園から古い鏡を盗もうとした泥棒を見つける。泥棒を捕らえようとしたその時、鏡が光り輝き、一刀は見知らぬ世界へと飛ばされてしまう。状況が掴めない一刀は賊に襲われるが、青龍偃月刀を振るう黒髪の美少女に助けられる。少女は関羽と名乗り、一刀こそが戦乱に喘ぐこの世界を救う天の御遣いだと言った。戸惑う一刀だったが、苦しむ民衆たちの姿を見て、英雄として立つ事を決意する。曹操や孫権など三国志の英雄と同じ名を持つ少女たちとの出会いや戦いの中で、一刀はこの世界の真実を知る…。

『真・恋姫†無双 〜乙女繚乱 三国志演義〜 – Wikipedia』より引用

いわゆる中国の時代モノ、三国志の頃を舞台にしているのですが、そこで活躍して覇権争いをしているのが〝美少女〟だというところが肝になっています

主人公のいた現代の世界ではもちろん劉備も関羽も曹操も女性ではないですし、ましてや美少女でもありません

ところが、飛ばされた世界ではイカツくてムサいおっさん武将ではなく、ウツクシくてカワイい美少女武将だったのですからわけがわからないよ!――となるわけです

しかも美少女武将たちは腕っぷしも強く、腕力も百人力というのだから、いちおうは男性である主人公は役立たずもいいとこなのです

とはいえ主人公の元いた時代の三国志の知識は使えることがわかり、さらには高校生とはいえ学校で習ったある程度の知識があるので、次第に美少女三国志の世界にとっても重要な立場になっていくことになります

まぁ、ゲームとしてはストーリーがどうのというのはオマケと言ってもよくて、メインになるのは美少女武将との絡みとなるのですが

《恋姫†無双》シリーズのおもしろさ

女性化する武将たち

《恋姫†無双》シリーズがおもしろかったのは、まずは世界観でした

 

あの劉備が! あの関羽が! そしてあの曹操が!――みんな女性になっている!

某《無双》シリーズを遊んだことがあったり、吉川英治の小説である『三国志』を全巻読んだりしていたことのある筆者にとって、三国志に登場する英雄たちが女性になって「三国志世界」が再編(改編?)されているというのは、じつに新鮮だったのです

 

異世界=外史

また、主人公のいた現代世界での三国志時代と、主人公が飛んだ先の三国志世界での違いは、《恋姫†無双》が異世界モノだということをも示していました

なぜ、元の世界と異世界とがつながってしまったのか?

そういった面で、《恋姫†無双》がSF的な想像力を刺激してくれる向きもあったのです

実際に《恋姫†無双》の世界では「外史」という概念があり、この世界の外側に無数のイフの世界があって、そこでは今朝寝坊した世界から自分が生まれなかった世界などといった、あらゆる可能世界が平行しているというのです

なので片や主人公のいた世界があり、片や美少女武将が活躍する世界があってもおかしくないという理屈なのですね

 

美少女武将たちとの恋愛

以上の知的な関心も《恋姫†無双》に読み込めるおもしろさなのですが、販売元が公式で掲げている「妄想満載 煩悩爆発 純愛歴史AVG」というジャンル設定からもわかるように、メインは美少女武将たちとの恋愛にあります

いわゆる恋愛モノですね

 

美少女武将たちとの恋愛――《恋姫†無双》という作品が興味深い最大の理由はこの点にあるのです

 

通常、恋愛モノは特定の二人のあいだに出来る親密な関係のこととなります

この親密な関係は、言ってしまえば〝閉じた関係〟にならざるを得ません

なぜなら、閉じたものでなければ三角関係という厄介な事態になり、嫉妬や怨恨、あるいはそれを発端に思わぬ事件に発展してしまうことさえあるからです

ようするに、基本的に恋愛関係は個人と個人とがお互いを引きあう関係、言い換えれば、お互いを束縛することを認め合う関係になります

 

しかし《恋姫†無双》は、ふたりだけの恋愛でも三角関係のごたごたにも収まらないかたちで恋愛をするのです

 

つまりはハーレムというやつです

 

ハーレム

三国志時代には「一夫一婦じゃなければいけない」という倫理観はありません

むしろ「英雄色を好む」こそが道徳ですらあり、いかにして権力者の血筋を増やしていくのかが重要でした

いわゆる「一夫多妻」です

 

《恋姫†無双》のなかでは、一夫多妻的なハーレムが黒一点である主人公に認められているのです

だからこそ《恋姫†無双》のおもしろさは、ハーレムの形成とその維持が描かれている点にも由来するのです

 

ハーレムを描くのはおそらく現代世界では難しい……

そう考えると、《恋姫†無双》が異世界かつ別時代に物語の舞台を置いていることもまた興味深いところです

 

なんにせよ、《恋姫†無双》を楽しむことには、いろんな美少女キャラとの一夫多妻的な関係を楽しむ欲求と表裏一体であることはたしかです

 

《恋姫†無双》シリーズの関連本を集めた理由

《恋姫†無双》の世界観を語るための3つのキーワードがあるとすれば、次の3つになります

  1. 女性化
  2. 異世界(外史)
  3. ハーレム

以上の世界観のなかでキャラたちは動くことになります

 

筆者が138冊も集めた《恋姫†無双》の関連本のほとんどは、二次創作にあたる作品です

 

《恋姫†無双》には「外史」という概念もあり、コンテンツとして世界観のなかに二次創作を可能にするシステムがあります

外史の設定もあって、《恋姫†無双》は作品の性格として二次創作がしやすくなっているのです

公式が設定した外史のシステムに乗っかるかたちで、《恋姫†無双》関連のアンソロジーコミックは毎年続き、2007年刊のビジュアル・ガイド・ブックから2017年刊の『真・恋姫†夢想-革命- コミックアンソロジー 蒼天の章』までを数えると、10年ものあいだ関連本が出版されてきたことになります

 

ファンは何を追いかけていたのでしょうか?

《恋姫†無双》の何が好きだったのでしょうか?

 

他のファンのことはわかりませんが、ひとりの《恋姫†無双》ファンである筆者は次のように回答するでしょう

 

 《恋姫†無双》の世界が好きだったから

《恋姫†無双》の世界は、つまりは「作品の世界観」のことです

 

とはいえ、作品の世界観について他人に説明することは難しいです

世界観とは、具体的に「○○がいい」「××がいい」と挙げたとしても伝わりはしないような、ひとつの作品の全体の感じを指す言葉なのです

たとえば、ある観光スポットに行ったときの感想を言うときに「雰囲気がよかった」と答えたり、ステキな音楽の演奏を聴いたときの印象を「エモい」と答えたりするときの、あの感じです

「あそこが良かった」と具体的に言ってしまうと、むしろ壊れてしまうような全体の感じというものがあって、それらをひっくるめて「世界観」という言葉はあります

 

筆者が「世界観」を使って《恋姫†無双》の魅力を語るときにも、全体の感じの良さへの愛があるのです

おそらく《恋姫†無双》の世界観が持つ全体の感じは、原作ゲームを遊び、設定を理解し、キャラとの交流を続けることによってしかわからないでしょう

どんなコンテンツへの愛も、そのコンテンツへと費やしてきた時間によって形づくられていくものです

 

以上のような作品への愛情を背景にして、筆者は、147冊もの関連本を買い漁ったのです

《恋姫†無双》シリーズの関連本を筆者が求めるときには、「作品の世界観に入り込んでいたい!」という欲求がありました

そのような欲求は「アキバ系」と呼ばれるひとたちに共通するものです

 

あたかも現実では見られない夢を覗くように、自分の見たい夢にお金と時間を費やす

筆者の147冊は、かつてアキバ系でオタクだった筆者自身の残像であり、結晶なのです

 

筆者の《恋姫†無双》の世界観への愛は、147冊を購入し、読破したという形に結晶化しました

筆者が買い集めた《恋姫†無双》シリーズ関連の本147冊は、あたかも「147冊の重厚な愛情」とでも評したくなるような、あるひとりのオタクがかつてハーレムの主人の夢を見ていたことの残像のようではありませんか

 

_了

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