映画『ジョーカー』を3つのキーワードから考察する【ネタバレ解説】

画の紹介
(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics
Pocket

 こんにちは、ザムザ(@dragmagic123 )です。

 今回は映画『ジョーカー』の紹介です。

 話題の映画はSNSで騒がれているのを見て鑑賞を決めがちなザムザですが、今回取りあげる『ジョーカー』もまた、鑑賞後に熱狂している人に感染するかたちで鑑賞を決めました。

 しかし、見た人のなかには「うつが発症しかけた」人もいるとかなんとか……怖ッ。

 なので、最強クラスの低気圧(令和元年台風19号)に見舞われていた10月11日の関東平野で、はたして映画『ジョーカー』を見ていいものだろうかという懸念がありました。

 ──で、結局その日に鑑賞して来たのです。その結果。。。

 

 

 はい、かなり浮かれています。

 結果として、『ジョーカー』を見たわたしは上の感想を半ば浮かれつつ投稿することになりました。

 この記事は10月11日の『ジョーカー』鑑賞後に覚えた、「幸福感」を手掛かりにしつつ、映画を考えるための3つのキーワードを設定することで、映画『ジョーカー』の魅力をご紹介します。

※記事のタイトルにもあるように「ネタバレ注意」です
 面倒な方はすぐ下にある「この記事に書いてあること」をご覧いただければ何が書いてあるかがざっくり把握できます。よろしければご活用ください。
この記事で取りあげている画
トッド・フィリップス『ジョーカー』,ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ,2019

(C)2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics

 
この記事に書いてあること
  • 【トラウマ】ジョーカーというキャラクターはトラウマを持たない。しかし「ジョーカーの物語」ではなく「ジョーカーになっていく物語」であろうとする映画『ジョーカー』は、ジョーカーになる過程を描くことで、キャラクター「ジョーカー」にトラウマを与える。

  • 【感情移入】映画『ジョーカー』は容易に感情移入できないはずの「純粋な悪の権化」であるジョーカーを、感情移入することのできるキャラクターに落とし込もうとする作品である。そのことによって観客は「ジョーカーになる理由」を追体験的に発見することができる。

  • 【笑い】アーサーの〈笑い〉は彼の障害ないしは〈生きづらさ〉を物語ると共に「抑圧された現実」を暗示する。アーサーは人を笑わせるコメディアンを目指すが、人に笑われることしかできない。しかし地下鉄での殺人をきっかけに本当は笑われたいわけではないことに気づく。

  • 【正義】地下鉄発砲事件をきっかけにゴッサムシティでは貧富それぞれの〈正義〉が表面化する。どの正義もアーサーに馴染まない。自分の正義に向き合ったアーサーはジョーカーとなり「すべては主観だ」と悟る。

  • 【妄想】「ジョーカーになっていく物語」である映画『ジョーカー』では、主人公であるアーサーが自分を取り巻く妄想から覚醒していくことによってジョーカーになっていく。「狂っているのは世界のほうである」という確信によってアーサーは独善的な主観に開かれた。

  • 【ジョークを考えた/心からの笑い】ラスト、どこまでがアーサーの妄想なのかがわからないシーンがあるが、妄想なのは「ブルース・ウェインの両親が殺されるシーン」だ。ここでの妄想はむしろ随意的で創造的な〈構想〉であり、それゆえに心から笑うことができた。

  • 【内なるジョーカー】映画『ジョーカー』を見ることで観客は「自分自身のジョーカー」と出会うことになる。アーサー・フレックがジョーカーになっていく過程で創造性を得ていったように、観客は自身の創造性を「内なるジョーカー」という形で発見するのである。

 

映画『ジョーカー』を3つのキーワードから考察する【ネタバレ解説】

目次
  1. 映画『ジョーカー』への導入(p2-)
    1. ジョーカーの人物像:定義できない謎の人物
    2. 破壊的で不謹慎なコメディとしての映画『ジョーカー』
  2. キャラクター「ジョーカー」にとっての映画『ジョーカー』
    1. 映画『ジョーカー』のあらすじ
  3. 映画『ジョーカー』を楽しむ3つのキーワード(ネタバレあり)(p3-)
    1. 【キーワード1】笑い
      1. アーサーの〈笑い〉は抑圧を表している
      2. アーサーの抑圧(1)「コメディアンになる夢が叶わない現実」
      3. アーサーの抑圧(2)「母親から授けられた呪い」
    2. 【キーワード2】正義(p4-)
      1. ゴッサムシティにおける〈生きづらさ〉と〈他者への警戒〉
      2. 殺人者アーサーは「笑われたくない自分」に気づく
      3. 悪を取締るために整備された法は「誰かを疎外する根拠」にもなる
      4. アーサーからジョーカーへ:〈みんなの正義〉から〈自分の正義〉へ
      5. そしてジョーカーは語る:「悲劇も喜劇も、すべては自分次第、すべては主観だ。」
    3. 【キーワード3】妄想(p5-)
      1. アーサーは自分の妄想から覚醒していくことでジョーカーになっていく
      2. 「本物の笑い」および「ジョークを考えたんだけど、どうせ君たちは何も理解できないさ」
      3. アーサーの確信:「狂っているのは自分ではなく、世界のほうである」
      4. 〈妄想〉から〈構想〉へ:創造性を取り戻してアーサーは心から笑った
    4. 3つのキーワード・まとめ:Joker がThat’s lifeとSmileする
  4. 映画『ジョーカー』まとめ:あなたはあなたの「内なるジョーカー」を

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました