文芸書

小説

【意志のために意志を捨て去る】喪神状態のススメ

小説家・五味康祐の処女作『喪神』では、欲望を制する克己や勇気などが真の欲望を阻害するものとして描かれ、本能こそが重要なのだと語られる。この記事では意志任せではなく、本能に身を委ねる「素直な生き方」を検討する、意志アンチの記事となっています。
小説

【MOTHER】小説版で描かれる母性の神話|+オカルトとユング

伝説的な名作ゲーム『MOTHER』。久美沙織による小説版では「男女関係」だけでなく「母子関係」にまで目配せされています。当記事では本作品に描かれた「母性」をオカルトブームやジョン・レノンの平和運動、ユング心理学に触れながら紹介していきます。
文芸書

【銀色夏生】微笑みながら消えていくものを求めて|+中島みゆき

詩人・銀色夏生による「写真詩集」である『微笑みながら消えていく』のあとがきに書かれている「心をこめて詩を書ける理由」を中島みゆきの楽曲「命の別名」の歌詞をリミックスすることを通じて、「微笑みながら消えていくもの」が何なのかを楽しむ記事です。
小説

女性性を媒介にした復讐の達成ならびに男女相関図式の克服

イギリス初のノーベル文学賞作家ラドヤード・キプリングの短編小説作品に『メアリ・ポストゲイト(Mary Postgate)』がある。第一次世界大戦期の英国を舞台にしたもので、難解な作品だとされる。この記事では特に性差に注目して読解する。
小説

【物語法則を使用する】行き詰まった登場人物を救うビヨンドの教え

舞城王太郎の小説『ジョージ・ジョースター』の中に「ビヨンド」という概念が登場します。この記事ではビヨンドとは何であるかを検討しながら、物語法則に支配された小説の登場人物としての自己を発見しつつ、ビヨンドの効用およびその使い方を楽しみます。
小説

オフの声と女の視線の浸蝕機能|インディア・ソング/女の館

小説家にして映画監督でもあるマルグリット・デュラスの2作の映画脚本が収録されている『インディア・ソング/女の館』。その本を、この記事では特に〈インディア・ソング〉では《オフの声》、〈女の館〉では《女の視線の浸蝕機能》に注目してご紹介します。
小説

【すねかじり詩人】萩原朔太郎はどんな人物だったか|猫町 他十七篇

詩人として知られる萩原朔太郎はどんな人物だったのか。その答えのひとつは43歳になるまで父親からの仕送りに頼っていた「親のすねかじり」だった、があります。今回はそんな朔太郎の事情を『猫町 他十七篇』に収められた小説や随筆からご紹介します。
小説

想いの小説:風が吹く十字路に季節は移ろう|松永澄夫文芸三作品

哲学者・松永澄夫が発表した『風の想い──奈津──』『二つの季節』『幸運の蹄鉄』という3つの文芸作品があります。奇妙なことに作者自身が「面白い物語のイメージからはほど遠い」と自評しているのです。今回はそんな3つの小説作品のご紹介します。
小説

【突然の崩壊だ。】現実とは崩壊しつつある建設現場である:建設現場

「突然の崩壊。」それはある種の体質を持っている人にはお馴染みの感覚です。自分を支えてたものが崩壊し、奈落の底に落ちるような。躁うつ病患者・坂口恭平の現実もそうでした。今回はそんな坂口恭平が書いた現実についての小説『建設現場』をご紹介します。
小説

「意味あんのかよ、こんな世界!」を考える:『クチュクチュバーン』

「意味あんのかよ、こんな世界!」。吉村萬壱の『クチュクチュバーン』の帯文に書かれたキャッチコピになった作中のセリフです。この記事では登場人物の一人であるシマウマ男の経験から、〈考える〉のとは違った〈見る〉ことの奥行きについてまとめました。
小説

デュラスの〝文学に満ちた〟人生のエクリチュール:『愛人 ラマン』

マルグリット・デュラスは自身の小説『愛人 ラマン』を「エクリチュールについての本」と評しました。エクリチュールは「書くこと」や「文体」のことです。この記事ではデュラスが『愛人 ラマン』で到達したというエクリチュールが何だったのかを探ります。
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